1984年3月

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VICTORIRS
ビクトリアス精糖工場

ビクトリアス精糖工場の入口
ビクトリアス精糖工場のレストラン伝票。ビールよりジュースの方が高かった。

「ビクトリアス精糖工場」はネグロス島では最大の会社で、列車無線を蒸機に積んだり、燃料に木材も使っています。砂糖キビの絞りカス「バガス」を使う工場が多いのです。絞りカスはすぐ手に入るしタダみたいなものですが、すぐ燃えてしまって火力が弱いので、休むヒマもなくドンドン投げ込まなければなりません。木材の使用と列車無線の搭載は、効率的運用のひとつなのでしょう。

列車無線で砂糖キビSLを管理しているのはいいのですが、ビデオを持って行ったら、無線を使用している部分の画像がノイズで見れないのです。白い縞が入ってしまうのです。

他の会社は工場に線路がひいてあるという感じなのですが、ビクトリアスはヤードも広くて、精製工場も大なものがたくさんありました。

蒸気機関車はダークグリーンの塗装と610ミリ軌間のためか外台枠で、どちらかというと英国かドイツ風の雰囲気と言えます。






機関車はヘンシェル、バグナルが主でポーター、ダヘンボート、ボールドウインのアメリカ製もあったようですが、私は見かけませんでした。角ばった車体とダークグリーンの塗装、そして大会社としての乗務員の誇り(フィリピンとしては珍しく真面目に働いていました)などから、私は英国かドイツ風の軽便鉄道だなと感じてしまったのです。


Charles S.Small著
RAIL TO THE SETTING SUN (夕陽に映える鉄道)からビクトリアスについて抜粋
同社は砂糖の製造機械と、その鉄道組織については、他社とは一段と効率的な利用を行っている。さらに同社の鉄道のもう一つの特徴は、一般にネグロス島が3フィートゲージを、またルソン島が3フィート半ゲージを採用しているのに対し2フィートゲージを採用していることである。この鉄道は延長331Kmで、世界最大の2フィートゲージ鉄道のひとつに属し、これをしのぐのは僅かにスーダンのゲジラ綿花局鉄道線と、フィジのコロニアル精糖会社のみである。

PECOのホワイトメタルキットを
ビクトリアスの塗装にしてみました。
下回りはKATOの小型動力ユニット。